行修リーダー心得
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(最終更新 2025.05.20)
行修リーダーは、各賛助会において催される日曜行修会やその他の行修会において、呼吸操練、統一式運動法、積極体操、ひとりマッサージ等についての行修指導を行なうことができる。
【留意事項】
・前に立ってリードするに際しては、鏡のように左右を逆に行い、説明がよく聞こえるように元気に行うこと
・参加者の体調、各人の骨格等の違いに配慮して、無理の無いように行うこと
行修リーダーは次の項目について指導することができる。
(1)神経反射の調節法(クンバハカ法)
(2)活力吸収法(プラナヤマ法)
(3)呼吸操練
(4)統一式運動法
(5)積極体操
(6)アサナ法
(7)光線呼吸
(8)ひとりマッサージ
(9)養動法
(10)付帯事項
1.神経反射の調節法(クンバハカ法)
■実際方法
(1)肛門を締める。
(2)肩の力をぬいておろす。
(3)下腹部に力を入れる。
(4)強烈な刺激に対しては呼吸を瞬間とめる。(止息)
■神経反射の調節法の活用
(1)暑さ、寒さ、大きい音、打撲痛などの外的刺激を受けたときに行う。
(2)怒り、怖れ、悲しみなどの内的衝動の起きたときに行う。
(3)心に不安や動揺が起きることが予測される前に行う。
(4)重量物を持つとき、注射などをするときはクンバハカ体勢で行う。
(5)あらゆる動作をするときに、気付いたらクンバハカの習慣をつける。
■神経反射の調節法の効果
(1)肉体的効果
①血液循環がよくなり、血圧が正常になる。
②消化吸収が活発化し、新陳代謝が旺盛になる。
③自然治癒力が旺盛になり、疲労回復、健康増進がはかられる。
(2)精神的効果
①精神の動揺を沈静し、感情を安定させる。(虚心平気)
②何ものにも動じない胆力を養い、人間的魅力が増す。
③頭脳明快に、内に秘めたる潜在勢力が発揮される。
2.活力吸収法(プラナヤマ法)
■活力吸収法の特長
(1)この方法を行い、活力を自己の生命の中に受け入れて保持する。
(2)観念を使う。
(3)神経反射の調節法を行う。
■活力吸収法の実際
(1)瞑目、合掌(朝礼時)・・・気持の統一
(2)誦句(朝礼時)・・・観念の断定
(3)まず呼息(吐く)・・・肺臓内の貯気をできるだけカラにする。
(4)クンバハカ体勢・・・軽く肛門を締める。
(5)吸息
①口をすぼめて、味わうように口から吸う。
②静かに、長く、深く
③肩を上げない のび上らない 踵を上げない。
④観念の活用 ・・・ 五臓六腑は勿論、四肢の末端に至るまで活力の充実を味わい、感謝の観念をもって行う。
(6) 止息
①吸い終った所でクンバハカをして止息
②観念の活用・・・宇宙エネルギーを完全に捕捉した。活力の充実感を体感
(7) 呼息
①いきみかげんに鼻から出す。いきみ出すことによってさらに効果を高める。
②充分に時間をかけて吐き切る。
③吐き終ってクンバハカ体勢をとる。
(8) 回数
①1度に3-5呼吸を限度とする。
②朝礼では2呼吸にしている。
③折ある毎にしばしば行う。
④空気がきれいな所で実行すると、特に効果が大きい。
(9) 終了時の観念
①活力が充実したという気持
②よみがえったという観念の断定
■活力吸収法の効果
命の力が充実され、活動エネルギーが旺盛となる。
①呼吸機能の旺盛
②血液状態良好・・・酸素補給
③血液循環良好・・・浄化作用促進
④活力の充実・・・スタミナのある人、疲れぬ人となる。
⑤自然治癒能力の強化
3.呼吸操練
■【目的】
各呼吸器官を訓練して、呼吸機能を旺盛にする。
・呼吸器官の強化
・呼吸作用の活性化
・呼吸に関する神経系統の刺激
・血液循環の促進
・身体末梢の組織呼吸を活発化
■【基本の姿勢】
①親指を中にして拳を握り、拳の内側を体側につける。
②「クンバハカ」体勢をとる。
③身体の重心は、やや足先にかける。
■【注意点】
①呼吸の始めと動作の始め、呼吸の終わりと動作の終わりを、ぴったり一致させる。
②呼気(吐く息)と吸気(吸う息)との間は、特に説明がなくても「クンバハカ体勢」をとる。
③原則的には呼気は鼻から、吸気は口から行うが、急激に呼気する場合等は口から行うこともある。
④効果を考えつつ、正確に行う。
■各呼吸法の順序と生理的意味とやり方
(1) 踵あげ:自律神経を強くする。
①基本の姿勢から「用意」の合図で充分に息を吐き、「始め」の合図で「クンバハカ」を行う。
②踵を徐々に上げながら息をゆっくり充分に吸う。
踵を目一杯上げてつま先立ちになり、吸気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
③踵を徐々に下ろしながら息をゆっくり充分に吐く。
踵を床すれすれのところまで下ろし、呼気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
②と③を二回続けて行う。
二回目の③直後、上に跳んで脚を肩幅に開き、同時に「クンバハカ」を行う。
(2)指はじき:末梢神経を刺激して神経系を活発にする。
①手のひらを開き、手の甲が上になるように、両腕を伸ばしたまま下から前方にゆっくり上げる。それと同時に踵も徐々に上げながら、息を静かに吸う。
②両腕が肩の高さになったら親指を外にして握り、拳と腕に徐々に力を入れながらその拳を肩の真横まで充分に引きつける。両肩甲骨をつけるように、拳を体側に平行にし、わきをしめる。この間、吸気し続ける。
充分に吸気し切ったところで「クンバハカ」を行うと同時に踵を下ろす。
③小指から人さし指に親指をひっかけて、「小指」「薬指」「中指」「人さし指」の順に、「一」、「二」、「三」、「四」と呼唱をつけて指を勢いよく弾く。最後に「五」の呼唱と共に、親指も弾くように開く。指を弾く時は、呼唱と同時に踵を下げる。
指を弾き終わったら、もう一度確実にクンバハカを行った後、
④両腕を急速に上に伸ばし、踵も充分に上げたところで再度「クンバハカ」を行う。
⑤伸ばした両腕を前から一気に振り下ろすと同時に踵も下ろす。それと並行して息を口から爆発的に全部吐き出す。
この時、肘を曲げないようにする。
充分に呼気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
(3)息吹き:肺呼吸と組織呼吸を旺盛にする。
①踵をやや上げながら、息を静かに吸う。
充分に吸気し切ったところで「クンバハカ」を行うと同時に踵を下ろす。
②全身に力を漲らせ、身体を小刻みにふるわせるように息をいきみ出す。
この時、手先足先を意識して、拳に力を入れ、つま先に力を入れる。
充分に呼気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
(4)胸たたき:肋骨・肋間筋・肺胞を刺激し肺の機能を強化する。
①踵をやや上げながら、息を静かに吸う。
両手を腹から胸に向かってさすり上げ、肋骨に達したら肋骨の間に指を立てて指先で左右にさすり、この間、吸気し続ける。(肘が上がる)
②充分吸気し切ったところで確実に「クンバハカ」を行うと同時に踵を下ろす。
息を止めたまま、両手で軽く胸を十回ぐらいたたき、最後にもう一度強めにたたくときに確実に「クンバハカ」を行う(クンバハカと同時に自然に息が出る)。
③両腕を、手のひらを向かい合わせにして急速に上に伸ばし、踵も充分に上げる。
④伸ばした両腕を手のひらが外を向くように、横から一気に振り下ろすと同時に踵を下ろす。それと並行して息を口から爆発的に全部吐き出す。
⑤充分に呼気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
(5)背さすり:肋骨と肋間筋を強化する。
①肘を後ろに引き、手首を上方に反らせて親指同士をつけ、親指と人さし指のカーブを背中に密着させる。
②そのまま後ろの肋骨と側胸部をさすり上げ、それと同時に踵を徐々に上げながら、息を静かに吸う。
③可能な限り上部までさすり上げて、充分に吸気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
それと同時にすばやく胸の前で合掌する。
④合掌した指先を手前に倒し、その手をゆっくり下ろしながら、踵も徐々に下ろし、息を静かに吐く。
⑤充分に呼気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
(6)腕開き:胸腔を拡張し、呼吸機能を強くする。
①両腕を伸ばしたまま下から前方にゆっくり上げる。それと並行して踵も徐々に上げながら、息を静かに吸う。この時、左右の拳を向かい合わせるようにする。
②両腕が肩の高さになり、充分に吸気し切ったところで「クンバハカ」を行うと同時に踵を下ろす。それと並行して肩を後方に引き、左右の肩甲骨をくっつける。
③そのまま「一」「二」と呼唱をつけながら、腕を曲げずに強く水平に開く。
この時、踵が上がる。その反動ですぐに元の姿勢②に戻る。
④肩甲骨を開放し元の位置に戻し、手をパッと開く。
両腕を伸ばしたままゆっくり下ろしながら、息を静かに吐く。
⑤充分に呼気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
(7)膝まげ:血液の循環を促進する。
①左右の手を肩幅よりやや広めにとり、あたかもステッキを握るかのような体勢をとる。この時、顎を引き、前屈みにならないよう背筋を伸ばして、視線を下に向ける。
②息を静かに吸いながら、親指を中に両拳を外から中央に向かって徐々に接近させ、拳を徐々に強く握りしめる。それと同時に膝を曲げて腰を徐々に下ろし、足のつま先を外から中央に向かって徐々ににじり寄りすり寄せる。
③全身に力を漲らせ、充分に吸気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
④息を静かに吐きながら、両拳を中央から外に向かって徐々に後退させつつ、徐々にゆるめる。
それと同時に膝を伸ばして腰を徐々に立てながら、足のつま先を中央から外に向かって徐々にすり返す。
⑤充分に呼気し切ったところで「クンバハカ」を行い、視線を正面に向ける。
(8)清め:肺の中をきれいにする。
①踵をやや上げて、息を静かに吸う。
充分に吸気し切ったところで「クンバハカ」を行うと同時に踵を下ろす。
②口笛を吹くように、口を狭めてピーー、ピー、ピーッ、ピッと、しだいに早く区切って肺内の息を吐き出す。二分の一ずつ出す気持ちで行う。
さらに胸腔を狭めて、残気を出す気持ちで、肺内の息をできるだけ絞り出す。この間、呼気のみで行う。
③充分に呼気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
(9)気合(VEY) 音声を強大にし、のどの力を強くする。
①踵をやや上げて、息を静かに吸う。
充分に吸気し切ったところで「クンバハカ」を行うと同時に踵を下ろす。
そこで「ヴェイ(VEY)」と大きく気合いをかけ(力強く声を出す)、その直後に「クンバハカ」を行う。
②残った息を吐き出して、充分に呼気し切ったところで「クンバハカ」を行う。
③軽く跳んで脚を閉じ、基本の姿勢に戻って「クンバハカ」を行う。
(10)仕上げ:神経反射調節の徹底。呼吸機能の強化達成
4.統一式運動法
■目的
全身の筋肉を使いながら、日頃あまり使われない筋肉(裏筋肉)を訓練する。
一つ一つの動作が、哲学的な意味を表現するように行うこと。
■【注意点】
①予備動作と本動作がある。
②力を入れるところと抜くところがある。
③速い動作とゆっくりした動作とのメリハリをつける。
④動作の始めと終わりにかならず「クンバハカ」体勢となる。
■統一式運動法の哲学的意味とやり方
(1)宇宙の間にわれ立てり。(基本の姿勢)
①親指を中にして拳を握り、拳の内側を体側につける。
②「クンバハカ」体勢をとる。
③身体の重心は、やや足先にかける。
(2) いかなる力をもってしても、われ動かざること山の如し。
①踵を支点にして、足先をぴたり合わせる。(呼唱一)
②踵を支点にして、足先を外側にできるだけ開く。(呼唱二)
③足先を支点にして、踵を外側にできるだけ開く。(呼唱三)
④踵を支点にして、足先を外側にできるだけ開く。(呼唱四)
これらの動作に対して、膝を伸ばしたまま行う。
(3) 来たれ!何ものといえども、われ怖れじ。
①両腕を横に軽く振り上げる。(予備動作)
②肘を伸ばしたまま、左右の拳を体の前方下で急速に近づける。
この時、手首を内側に曲げ、両手首、右腕、左腕、胸できれいな長方形を作る。
③そのまま上体を前方45度に傾けるように背筋を伸ばし、腰を落とす。
それと並行して、相撲の仕切りのように両腕を前方下に下ろす。
この時、視線を前方に向ける。
(4) わが力、まさにかくの如く豊富なり。
①重い物を抱え込むかのように両肘を曲げ、両腕に徐々に力を入れて胸の方に、持ち上げる。それと並行して踵を上げながら、上体を徐々に起こす。
②両拳が胸の高さに達したら、両拳の甲を合わせる。
急速に腕の力を抜き、腕を下にストンと下ろすと同時に、踵を下ろす。
(5)宇宙大霊とわれ一体たらん。
①両腕を前に軽く振り上げる。(予備動作)
②肘を伸ばしたまま、両腕を急速に後ろに跳ね上げる。それと同時に上体を斜め上方に倒す。
この時、手首を上方に曲げ、顎を出して胸を張り、背筋を反らせる。
③肘を伸ばしたまま両腕を、後方→下方→前方→上方へとまわし、いったん上体を起こして大きく息を吸う。次に背筋を立てたまま、屈んで中腰になる。
この時、手首を内側に曲げ、拳を肩の前にとる。
④急速に両膝および両肘を伸ばし、それと同時に、「ヤァ!」と力強く声を出して、勢いよく天を突く。
この時、手の甲が顔を向くように手首を返し、視線を真上に向ける。
(6)宇宙大霊と同化すると共に、その力の強さを味わう。
①息を止めたまま、伸ばした両腕を一回転半(上方→前方→下方→後方→上方→前方→下方)まわし、ふたたび両腕を急速に後ろに跳ね上げる。それと同時に上体を斜め上方に倒す。
この時、手首を上方に曲げ、顎を出して胸を張り、視線を前方に向ける。
②伸ばした両腕を、後方→下方→前方へと振り出す。前方では、手の甲が上を向いている。
③腕を内にひねりながら、肘を勢いよく後方に引く。後方では、手の甲が下を向く。この時、顎を引き、視線を真下に向ける。
(7)体内の邪気悪気の一切をはき出し、生命を浄化する。
①両腕を急速に上に伸ばし、上体を起こす。ここまで息を止めている。
②手を開き、伸ばした両腕を横から大きくゆっくり下ろしながら、息を充分に吐く。
(8)宇宙大霊の大いなる恩恵を心から感謝する。
①手の甲を腰に当て、その手が脇下を通るように、両腕を体の前方下に振り出す。それと同時に、「ヤァ!」と力強く声を出して、腰を落とす。
この時、小指が上を向くように、伸ばした両腕を外側にねじる。
②両腕を横から上に上げながら、上体を反らせて徐々に起こす。それと同時に、踵を上げる。
③頭上にて合掌する。
合掌した手を押し合いながら、できるだけ下まで徐々に下ろす。それと並行して、踵も徐々に下ろす。
(9)宇宙大霊の力を、わが生命の中に確実に抱き得た。
①両腕を横に軽く振り上げる。(予備動作)
②肘を伸ばしたまま、両腕を急速に体側につける。
この時、手首を内側に曲げる。
③拳を下から脇下まですり上げ、踵も徐々に上げる。
この時、拳を握ったままできるだけくずさず、肘も胸と平行になるように上げる。
拳を脇下まで上げたら、拳を抱え込む。(踵は自然に少し下がる。)
④次に胸の前で両拳の甲をぴたりと合わせ、両拳を徐々に下ろ
しながら、踵も徐々に下ろす。
(10)受け入れし力、まさにかくの如し。
①両腕を横に軽く振り上げる。(予備動作)
②肘を伸ばしたまま、両手のひらを身体の前方下でたたき合せる。
次に手の甲が上を向くように指を組むと同時に、肘を伸ばす。
③右足を半歩右横(外)に出し、体重を右足に移すと同時に右膝を曲げる。それと同時に、組んだ手の甲を右頬に近づけ、右肘を斜め上方に引き上げる。両手首が曲がらないように注意する。
この時、視線を左足先に向ける。(呼唱一)
④右膝を伸ばすと同時に体重を左足に移す。それと並行して、組んだ手を外足部に向けて突き、肘を伸ばす。この時、顔を正面に向ける。(呼唱二)
⑤③と④の動作を、右左交互に「一」「二」、「三」「四」、「五」「六」、「七」「八」と呼唱をつけて計4回行う。
(11)指先までも、宇宙大霊の力の充実するを心静かに味わう。
①右腕を後方に軽く振り上げる。この時、手のひらが上を向くようにする。
②「ヤア!」と力強く声を出し、素早く右手を胸の前にもって来る。
③次に左手のひらを右手にそえ、左手の親指の腹で、右手の小指のつけ根から、指先めがけてゆっくりこすり上げながら、後方に曲げ押し倒す。同じ動作を薬指、中指、人差し指の順に、「一」、「二」、「三」、「四」と呼唱をつけて行う。
④手を替えて、「五」、「六」、「七」、「八」と呼唱をつけ、前と同じ要領で、指をゆっくりこすり上げ、押し倒す。
(12) 足先までも、宇宙大霊の力満ち満ちたり。
①肘を伸ばしたまま、両腕を横から上げると同時に踵も上げ、頭上にて両手のひらをたたき合せる。
この時、視線を真上に向ける。
肘を伸ばしたまま、両腕を横から下ろすと同時に踵も下ろし、
外腿を手のひらでたたく。
この時、視線を真下に向ける。
②両手を腰にとる。この時、視線を正面に向ける。
③右膝を曲げると同時に、左斜め方向に体をひねる。(呼唱一)
④右足に体重をかけると同時に、左つま先を立てる。指を自分の方に向ける。
この時、視線を左つま先に向ける。(呼唱二)
⑤右膝を伸ばすと同時に、右踵を上げる。これにより左足が自然に上がる。(呼唱三)
⑥②の体勢にもどる。(呼唱四)
⑦足を替えて、「五」、「六」、「七」と呼唱をつけ、前と同じ要領で、膝を曲げ伸ばす。呼唱「八」の時は、両踵をぴたり合わせる。
(13)この世の悪と不浄の一切をふみつぶす。
①左足首を反らせ、左腿をできるだけ高く上げる。この反動で、右踵が上がる。
この時、顎を引いて背筋を伸ばし、前屈みにならないようにする。視線を真下に向ける。
②足首を反らせたまま、上げた左踵を元の位置に向かって勢いよく突き下ろす。(呼唱一)
突き下ろした時、地面をたたかないようにする。
③ ①と②の動作を、左右交互に「一」、「二」、「三」、「四」、「五」、「六」、「七」、「八」と呼唱をつけて、計8回行う。
(14)活力の充実を心から味わう。
①上に跳んで脚を肩幅に開くと同時に、後頭部で両拳の甲をぴたりと合わせる。踵は上がる。
②曲げた両肘を水平に下ろすと同時に、踵を下ろす。(呼唱一)
③即座に①の体勢にもどる。
④曲げた両肘を45度に下ろすと同時に、踵を下ろす。即座に①にもどる。(呼唱二)
曲げた両肘を体側にぴたりとつけると同時に、踵を下ろす。(呼唱三)
手首を返す。(呼唱四)
肘を横に伸ばすと同時に、伸ばした両腕を外側にひねる。(呼唱五)
(15)充実した力、まさにかくの如し。
①肘を伸ばしたまま身体の前で、横→上→横→下→横→上→横→斜下へと弧を描くように腕をまわす。
②斜下に達した時に両手首を交差させて反らし、腰を落とす。
この時、視線を正面に向け、背筋を伸ばして前屈みにならないようにする。
膝を伸ばして腰を立てながら、体の前で、斜下→横→斜上へと弧を描くように、先ほどとは逆方向に腕をまわす。
③顔の近くで交差させ勢いよくアクセントをつけてまわす。(呼唱一)引き続き、斜上→横→斜下へと弧を描くように腕をまわし、斜下に達したら、両手首を交差させ、手首を反らし、腰を落とす。
④ ②と③の動作を手首が交差する度に、手を左右交互に替えて、
「一」、「二」、「三」、「四」、「五」、「六」、「七」と呼唱をつけ、前と同じ要領で、腕をまわす。
「八」の呼唱で、両腕を下ろし体側につける。
(16) われ、完全によみがえり。(1)
これより整理運動に入る。軽く柔らかくのびのびとおこなう。①両腕を下→前→上へと伸ばし上げ、胸を反らせる。(呼唱一)
②膝を曲げずに、両腕の指先が体の前の地面につくように前屈させる。(呼唱二)
③膝を曲げずに、両腕の指先が身体の左横の地面につくように前屈させる。(呼唱三)
④両腕を下→横→上へと上げ、上体を起こす。(呼唱四)
この時、視線を左に向ける。
⑤足と身体をクルッと右に向きを変える。(呼唱五)
この時、視線を右に向ける。
⑥膝を曲げずに、両腕の指先が体の右横の地面につくように前屈させる。(呼唱六)
⑦膝を曲げずに、両腕の指先が体の前の地面につくように前屈させる。(呼唱七)
⑧上体を起こし、両腕を前方水平に伸ばす。(呼唱八)
(17)同上(2)
①腰をひねり、右腕を水平後方に旋回する。(呼唱一)
②はずみをつけて、さらに大きく旋回する。(呼唱二)
③両腕を水平にして正面を向く。(呼唱三、四)
④腕を替えて、「五」、「六」、「七」と呼唱をつけ、前と同じ
要領で腕を旋回し、「八」の呼唱で両腕をおろす。
(18)同上(3)
①顔は正面を向き、左足に体重を移動させながら、両拳を握って両腕を左水平に振り上げる。(呼唱一) *注 喜びを笑顔で表す。
②右足に体重を移動させながら、両腕を右水平に振りあげる。(呼唱二)
①②の動作を左右を交互に「一」、「二」、「三」、「四」、「五」、「六」、「七」と呼唱をつけて、前と同じ要領で体重移動する。
③「七」の呼唱の後、右腕のみを上に向かってまわし、上に軽く跳んで、基本の姿勢にもどる。(呼唱八)
5.積極体操
■【目的】
気力を充実して、まずは消極観念の撃退を図り、さらに絶対積極の境地を目指して、精神、身体を活発化する。
突き出した拳また指先に積極観念を込める。
■【実施上の注意点】
①一突き一突き、確実にクンバハカ体勢で行うこと
②速くならないように注意し、一回一回「積極」の観念断定を明確に行うこと
③終わった後も、瞬間動かずに「積極になった」という観念を断定する。
■【基本の姿勢】
踵同士をつけ、足指に体重をのせて「クンバハカ体勢」となり、真っ直ぐに立つ。
親指を中にして軽く握り、その拳を体側につける。
■【準備の体勢】
両足を肩幅に開き、膝を少しゆるめて、正面を向く。
■動作
①前突き
右拳を脇下まですりあげて、拳を勢いよく前に突き出す。(呼唱一)この時、視線を前方に向ける。突き終わったら準備の体勢にもどる。
左右交互に「一」「二」「三」「四」「五」「六」「七」「八」と呼唱をつけて計8回行う。
②横突き
全身を左に向け、右拳を勢いよく真横に突き出す。(呼唱一)この時、視線を真横に向ける。突き終わったら準備の体勢にもどる。
左右交互に「一」「二」「三」「四」「五」「六」「七」「八」と呼唱をつけて計8回行う。
③上突き
右拳を肩の横にとり、腰を落として、そこから拳を勢いよく真上に突き上げる。(呼唱一)この時、視線を真上に向ける。突き終わったら準備の体勢にもどる。
左右交互に「一」「二」「三」「四」「五」「六」「七」「八」と呼唱をつけて計8回行う。
④斜め下突き
右拳を耳の位置にとり、右肘を高く上げて、そこから拳を勢いよく左つま先めがけて一直線に突き下ろす。(呼唱1)この時、視線を左つま先に向ける。突き終わったら準備の体勢にもどる。
左右交互に「一」「二」「三」「四」「五」「六」「七」「八」と呼唱をつけて計8回行う。
⑤後打ち
腰をひねり、右腕を伸ばしながら、拳の底で勢いよく真後ろを打つ。(呼唱一)この時、視線を真後ろに向ける。打ち終わったら準備の体勢にもどる。
左右交互に「一」「二」「三」「四」「五」「六」「七」「八」と呼唱をつけて計8回行う。
⑥上下突き
下突き:両拳を肩の位置にとり、腰を落としながら、拳を勢いよく真下に突き下ろす。(呼唱一)この時、視線を真下に向け、前屈みにならないように背筋を伸ばす。
上突き:腰を落とした体勢で両拳を肩の前にとりそこから両膝および両腕を伸ばしながら、拳を勢いよく真上に突き上げる。この時、視線を真上に向ける。上下交互に「一」「二」「三」「四」「五」「六」「七」「八」と呼唱をつけて計8回行う。
⑦前後突き
前突き:両拳を脇下まですり上げて、両拳を勢いよく前に突き出す。(呼唱一)この時、視線を前方に向ける。
後突き:手のひらが上を向くように両拳を返し、親指を中に他の指を伸ばし揃える。そこから両肘を勢いよく後ろに引く。(呼唱二)この時、視線を正面に向ける。前後交互に「一」「二」「三」「四」「五」「六」「七」「八」と呼唱をつけて計8回行う。
⑧斜め打ち
右手の甲を上に、親指を中にして、他の指を伸ばし揃えた手刀を作る。右膝を曲げ、手刀を左腰の位置にとり、右斜め上に向かって勢いよく打つ。(呼唱1)この時、視線を右斜め上に向ける。
左右交互に「一」「二」「三」「四」と呼唱をつけて4回行う。腰を落とし、肘を伸ばして手首を交差させた位置に両手刀を作り、斜め上に向かって勢いよく打つ。(呼唱五)
両手で「五」「六」「七」「八」と呼唱をつけて4回行う。(踵は上がる)「八」を終えると同時に、上に跳んで手と足を直り、基本の姿勢にもどる。
6.アサナ法
■目的
①いかなる姿勢でも、完全なクンバハカ体勢がとれるように訓練する。
②完全なクンバハカ体勢をとることによって、骨格、筋肉、関節、内臓、神経の強化をはかる。
③運動神経や平衡感覚を訓練する。
④心の平安を図り、やり抜く意思を育成する。
■体勢実習
(1)臥勢-がせい (2)坐る (3)しゃがむ (4)中勢-ちゅうせい (5)立勢-りつせい 等々
■効果
(1)クンバハカ体勢の体得
(2)骨格、筋肉、関節、内臓の強化
(3)運動神経の訓練
(4)平衡感覚の訓練
(5)心の安定
(6)やりぬく意思の持続
7.光線呼吸
■効果
咽喉を強くする
■方法
太陽光線に向かい、太陽光線が直接目に入るのを防ぐために、目を開けたまま、クンバハカ体勢をとり両手で目を覆う。口を大きく開いて、咽喉部に太陽光線を注ぎ込ませる。のどの奥からうがいをするときのように、「あー」という声を出す。
光線呼吸は雲で太陽光線が遮られているときに行っても有効である。
8.ひとりマッサージ(自己調体法)
※順序 △方法 ○効果
①腕まわし
△腕を水泳のクロールのように大きく耳をこするくらいにまわす。
○肩関節を柔軟にする
②肩たたき
△肩を左右交互に、奥までしっかり、大きくたたく。
○肩のこりをとる
③腕たたき、もみ
△腕の外側と内側をしなやかに、リズミカルにたたき、もみ下す。
○腕の筋肉をもみほぐす
④手先の運動
△手のひらを下向きにして肩の前で構え、できるだけ早く左右、上下、外まわし、内まわしに振る。最後に上にあげて手首を振る。
○手関節を柔軟にし、指先の血液循環の促進
⑤背たたき・もみ・押し
△両手親指と人さし指で輪を作り、脊椎両側の筋肉をできるだけ上から臀部まで、リズミカルにたたき下ろす。
拳で同所をグリグリともみおろす。
親指の腹で同所をグッーと押す。
○背部筋肉をもみほぐす
⑥側腹部マッサージ
△肘を充分引いて、手のひらで側腹部・側胸部を上下に摩擦する。
○側腹部の皮膚と筋肉の刺激
⑦腹部マッサージ
△両手を重ねて腹部に当て、へそを中心に腸の運動方向(通常は時計まわり)に合わせて、圧し気味になでる。
○消化吸収の促進。腸機能の調整
⑧眼球運動
△手を腰に当て顔を正面に向け動かさないように、眼球だけを動かす。上下、左右(各2回)、左回転、右回転(各3回)
○眼筋の機能促進
⑨鼻のマッサージ
△手を合掌するように鼻の両側に当て、鼻の内面粘膜の血行を活性化するように、鼻を上下にマッサージする。
○鼻の機能促進
⑩歯ぐきのマッサージ
△唇の上下に手をあて、親指と人さし指の間で、歯ぐきを摩擦する。
○歯ぐきの強化、歯槽膿漏の防止
⑪顔面のマッサージ
△両手で顔全体をこする。
○顔面の血液循環の促進
⑫頸部・後頭部のたたき・もみ・押し
△頭部・後頭部を拳で軽くたたく。
指先で後頭部・頸部を軽くもむ。
頸部のぼんの窪を両手の人さし指・中指・薬指の指先で押さえ頭を後ろに反らす。クンバハカを忘れないこと。
○頭部の血液循環の促進
⑬分泌腺の刺激
△耳下腺、顎下腺、舌下腺、甲状腺を両手の先や親指の腹でマッサージする。
○4腺の機能強化(活発化)
⑭耳のマッサージ
△人さし指と中指を耳の前後に耳をはさむように置いて、上下に耳の根元をもみこする。
○聴覚機能の促進
⑮耳の伸張
△上へ3回、下へ3回、横へ3回ひっぱる。
最後にまわす。
○耳管閉塞防止 耳つぼの刺激
⑯耳孔圧迫
△手のひらで耳孔をゆっくり圧迫し、パッと離す。2回行う。
○鼓膜の機能促進
⑰後頭部刺激
△耳孔圧迫の3回目に、指先で後頭部を軽くパラパラとたたいた後、耳孔を更に圧迫し、両手を上に伸ばす。
○頭脳明晰
⑱のびと深呼吸
△胸の前で軽く手を打ち、そのまま組んだ手を返して上にあげつつ息を吸い、指間を充分ひろげて左右に下しつつ息を吐く。2回行う。
○気分爽快
●各動作は、その効果を充分に意識して行うこと。
9.養動法
■方法
(1)体勢 ・・ 坐勢(正座、胡坐、半跏趺坐、結跏趺坐)、椅子に座る、立勢、しゃがむ、臥勢
①背 骨・・・腰骨を立て、猫背にならないように
②膝の間隔・・・握り拳3つぐらいの間隔をとる。
③手の組み方・・・双輪の印を組む。
(2)重心の置き方・・・臍下丹田に置く。
(3)クンバハカ体勢・・・軽く肛門を締める。
(4)臍を中心に時計回りにゆっくり練る(円を描く気分で)。次第に慣れてきたら自然動揺。
■効果
①内臓諸器官の位置を正常にする。
②消化吸収の機能を促進する。
③血液循環を促進する。
④全身へ活力の配分を良くする。
⑤脊椎を矯正し、姿勢を良くする。
⑥運動不足を補う。
⑦神経系統の過度な興奮を鎮静する。
⑧肚を練り、胆力を養成する。
10.付帯事項
(1)安定打坐法については、ブザーや鉦を鳴らして行わせることはできるが(リード役)、内容の説明は行わない。
(2)呼吸操練、統一式運動法、積極体操、アサナ法、ひとりマッサージは「身体を磨く」を参考とすること。
●参考
【公益財団法人天風会 天風教義教務規定】
第12条 公益財団及び公益財団認定の賛助会が開催する行修会における行修指導(呼吸操練、統一式運動法、積極体操、養動法、ひとりマッサージ、安定打坐法リード役に限る)を行う者は、心身統一法行修リーダーに任命されなければならない。
(1)心身統一法行修リーダーとは、教務委員会が行う心身統一法行修リーダー資格審査に合格した上で、理事長が任命した者をいう。
(2)心身統一法行修リーダー資格審査の受験を希望する者は、別途定める行修リーダー応募基準を満たさなければならない。
(3)心身統一法行修リーダーの任期は無期限とする。
(4)行修リーダーとして職務上の義務違反、その他心身統一法行修リーダーとしてふさわしくない行為が認められるときは、その任を解かれることがある。
(補足:公益財団法人天風会の賛助会員を退会した場合は、行修リーダー資格を喪失する)
【制作・著作】
© 中村天風財団(公益財団法人天風会)
