スタッフの齊木さんにインタビュー
今回はスタッフの齊木友美さんに、お話をうかがいました。
齊木さんはオンライン土曜行修会では、実技の指導を担当されています。
――齊木さんも他のスタッフと同様に、リアルの土曜行修会から引き続き指導をされているわけですが、リアルとオンラインの指導の違いは、どのような点でしょうか？
齊木 運動法や養動法の説明の際、オンラインでは参加者に手をそえて動きをうながすというサポートができないので、こちらの形や動作を見ていただいて、できるだけ言葉で説明するようにしています。そして、参加者の動きを見て、やりにくそうなときは、こちらも一緒に動いて、動作を確認します。
――リアルとオンラインで指導するときの共通点はありますか？
齊木 そうですね。リアルでは参加者の一人に個別に説明するとき、他の参加者に待ち時間が発生しないように、大事なポイントを説明者全員に向けて説明するように心がけていました。それはオンラインになっても同じですね。
――齊木さんは社交ダンス歴が25年ということですが、社交ダンスと心身統一法を「習い事」という観点から見た場合、どのような共通点があるのでしょうか。
齊木 ダンスは初心者でも音楽にのって楽しく踊れますが、スムーズに美しく動くには、さまざまなことを同時にこなす必要があります。最初から全部はできないので、講師は初歩的なところから順序を踏んで教えてくださいます。なので、初心者と上級者では、同じステップでも違った教え方をすることがあります。相手によって、言い回しを変えたり、その人の悪い癖を治すために、その人だけに通じる対症療法的な指導することもあります。
――そういったところが、心身統一法を習う場合と共通しているわけですか？
齊木 はい、そうです。ダンスを習うとき、生徒さんたちは自分たちの受け取り方の違いで、この前の指導と違うと感じたり、指導された内容が全然理解できないと感じることもあります。それでも、とりあえず素直にやってみる。やってみるとだんだんに点と点がつながって、自分にとっての良い感じがつかめます。心身統一法も同じです。より正しく実践するためには、スタッフの指導を受け、素直にやってみると、自分にとっての良い感じが実感としてつかめると思います。
――オンラインで学ぶ参加者に、何かアドバイスはありますか？ 「画面を通しての練習はもどかしい」とか「運動法がよく覚えられない」という声もありますが。
齊木 ダンスもそうですが、運動法も何度も繰り返して練習して覚えます。早く覚えたい方は、各地の賛助会で開催しているオンライン行修会に参加したり、中村天風財団で販売している「身体を磨く」を読み、同封しているDVDを見ながら、だいたいの動きを覚えてください。その上で、土曜行修会で疑問点を解決したり、細かいポイントを練習するとよいと思います。それから、これは指導する側からのお願いですが、できるだけご自身の体が画面に映るようにしてください。こちらからよく見えれば、いろいろ具体的なアドバイスをお伝えできます。それは運動法にかぎらず、養動法、ひとりマッサージ、安定打坐の坐り方などでも同じです。
――なるほど。土曜行修会では、「参加者はかならず自分の映像を映してください」とお願いしていますが、それは安全面の配慮だけではないんですね。
齊木 はい。ブレイクアウトセッションだけでなく、全体でおこなう朝礼、安定打坐、ひとりマッサージなどで、スタッフは自分が担当する参加者の様子を見守り、改善する点があれば個別にお伝えしています。
――オンラインの行修会がはじまり、１年近く経過しましたが、オンラインを通してのご自分の教え方の変化がありましたら、教えてください。
齊木 リアルの行修会では、ダンスの個人レッスンのように、一人ひとりに対応して説明することが多かったのですが、オンライン行修会を重ねていくうちに、ダンスの団体レッスンのように、特定の参加者の注意点や疑問点を参加者全員で共有して、理解を深めるよう心がけるようになりました。そうした中で、言葉で説明することの重要性について、あらためて気づかされました。
――これからオンラインの土曜行修会に参加しようと思っている人に、何かアドバイスはありますか？
齊木 心身統一法は試してみる価値があります。呼吸法などすぐできることもあります。ぜひ参加し、実感してください。
――齊木さんは日常生活において、心身統一法をどのように実践しているのでしょうか。
齊木 朝の朝礼から夜の観念要素の更改法まで、自分にプラスの暗示を掛け続けます。それから、なるべく笑うようにしています。笑うと楽しいし、体にもいい。気の乗らないことや驚くことでも、とりあえず「ほんとですか～？」とか笑ってみると、前向きにやってみようかな、と思えてきます（笑）。それから、忘れていいマイナスのことは、忘れると楽です。他にもいろいろあって、書き切れません（笑）。
――齊木さんにとって、心身統一法とは何でしょうか。
齊木 生き抜く方法でしょうか。
――ありがとうございました。
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