オンライン土曜行修会についてスタッフの松波さんにインタビュー
今回はオンライン土曜行修会のスタッフである松波道廣さんに、お話をうかがいました。
松波さんは従来の土曜行修会ではメールの受付を担当し、名簿を作ったり、参加者の皆さんが付ける名札を作製したりと、運営に活躍されていました。
――オンライン土曜行修会での役割をお聞かせください。
松波 以前と同様にメールの受付を担当していますが、行修会当日はzoomのホスト役(※注)をつとめています。講師の補佐役ですね。
(※注)zoomとはパソコンやスマホを使って、オンラインでセミナーやミーティングをするためのアプリ。ホストとはその主催者の名称。
――オンライン土曜行修会をどのように運営されているんですか?
松波 スタッフが前もって参加者をいくつかの班に割り振るので、私はその名簿をもとに参加者をいくつかの部屋に振り分けたり、全員をひとつの部屋に集めたりしています。
――先月、伊藤講師がおっしゃっていたブレイクアウトセッションのことですね。
松波 そうです。それ以外にもやることは沢山あります。たとえば朝礼のときは参加者のマイクをミュートにして音を出せないようするとか、運動法を教えるスタッフの画面を大きく固定するとか。安定打坐のブザーや鐘の音もホスト側から送ります。参加者の把握も大切な仕事ですね。途中から入ってくる人や、途中で抜ける人もいますから。
――そういったことを松波さんお一人で担当しているんですか?
松波 いえ、共同ホストが何人もいるので、役割分担をしています。でも、メインのホストである私の責任はいちばん重大ですね。まちがった操作をすると、ミーティングが解除され、オンライン行修会そのものがストップする可能性もあるんですよ。
――オンラインならではのリスクですね。
松波 そうです。でも、とてもやりがいを感じています。参加者のアンケートも好評ですし、我々のめざしている「各人に合わせて丁寧に」ということが、オンラインでも受け入れられている、という実感があります。
――オンライン行修会の運営で努力された点はありますか?
松波 パソコンやスマホを所有していて、その上でzoomのアプリを使いこなせないと、オンライン行修会に参加できないわけです。そういったハードルを下げる工夫が必要だと思いました。
――たしかに、人によっては、zoomを使うのはむずかしいでしょうね。
松波 でも、使ってみると意外に簡単なんですよ。私も今年の3月頃までzoomを使ったことのない人間でした。
――そうなんですか。それがいまではホストをされているんですから、急速の進歩ですね。
松波 要するに慣れの問題ですよ。だから、開催日の前日に接続テスト会をおこない、はじめてzoomを使う人に慣れてもらうことにしたんですが、それなりに効果がありました。
――従来の土曜行修会は初参加者が多いということでしたが、オンラインになっても同じ傾向ですか?
松波 そうですね。まだ始めたばかりなので、長い目で見てみないと傾向はわかりませんが、比較的多いかなと思います。初参加のあとリピートしてくれる人たちが多いので、スタッフ一同、大いに喜んでいます。
――参加者の危機管理について、いろいろと注意を払っているとお聞きしましたが。
松波 中村天風財団では、以前から体調要注意の人の肩に赤いリボンをつけて、運動で無理をさせないように心がけていたんです。でも、オンラインになると、体調は自己責任が原則になります。とはいえ、画面のむこうで万一、参加者が体調不良になるようなことがあったとき、こちらが何もできないというのは、ちょっと残念だな、と考えました。
――たしかに、それはオンラインによる会議等における問題点のひとつですね。
松波 そうです。だから、参加申込みの際に、行修に参加する場所の住所と電話番号をうかがうことにしました。そして、行修中はこちらのスタッフが、参加者の様子を見ています。そうしておけば、画面のむこうで何かアクシデントがあったら、声をかけて休んでもらったり、さらに万一の場合には、たとえば、消防に電話をして救急車を手配してもらう、というような対応を取れるわけです。
――なるほど。それなら単身者の参加者も、安心して行修を受けられますね。
松波 プライバシーの問題もありますが、個人情報はきちんと管理しています。これから参加する皆さんにも、危機管理の趣旨をご理解いただき、ご協力をお願いしたいと思います。
――これから参加する人に、何かアドバイスはありますか?
松波 スマホからの参加がいちばん簡単です。スマホとWi-Fiの無線接続という組み合わせで参加してみてください。スマホが熱をおびて動かなくなることがあるので、たとえばアイスノンをタオルで巻いたものを、立てかけたスマホの裏側に置くといった工夫をすると、トラブルを防げます。
――アイスノンでスマホを冷やすわけですか。それは面白いアイデアですね。
松波 ですが、行修のことを考えると、画面が大きいほうが便利なので、可能ならばパソコンを使っていただきたいですね。当日は、運動ができるように周囲を空けておいてください。そしてドリンクを用意して水分補給をして、もし体調がすぐれないときは、すぐに休んでください。何かわからないことがあったら、接続テスト会に参加してもらえば、私が直接お答えします。もちろん、メールで問い合わせてもらっても大丈夫です。
――継続してオンラインで学ぶ人に、何かアドバイスはありますか?
松波 心身統一法は奥の深いものです。土曜行修会の中で質問タイムもありますので、わからないことがあれば遠慮なくご質問いただき、心身統一法を理解して、そして実践していただきたいと思います。まずは毎日、朝礼をすることを目標に、そして継続することがいちばん大事だと思いますので、ぜひ繰り返し、オンライン土曜行修会にご参加ください。
――ありがとうございました。
次回は同じく運営にたずさわるスタッフの川本かおりさんに、お話をたずねたいと思います。
お楽しみに。